龍顔寺・薬師如来プロジェクト

長野県上田市「龍顔寺」寺内にある『不動の池』から引き揚げられた樹齢300年の御神木から、京都伝統工芸大学校の学生たちが仏像を彫り出して、元の寺に祀るというプロジェクトが、いよいよ佳境に入って参りました。
※ 詳しい経緯は、「池の水ぜんぶ抜く」プロジェクトにてご覧頂けます。


事業名 : 龍願寺・薬師如来プロジェクト
制作物 : 薬師如来坐像、日光菩薩、月光菩薩

龍顔寺の古木(ケヤキ)と、二本松学院所蔵の東北流出松を寄せ木し、鎮魂の願いをこめた薬師如来坐像3体を、教員・学生が共同で制作する

統 括 : 須藤健氏(須藤工房)
事 務 : 工藤教務部長、近藤事務部長、北村職員
参加学生: 仏像彫刻専攻 23名
事業名 : 龍願寺・薬師如来プロジェクト
制作物 : 薬師如来坐像、日光菩薩、月光菩薩

龍顔寺の古木(ケヤキ)と、二本松学院所蔵の東北流出松を寄せ木し、鎮魂の願いをこめた薬師如来坐像3体を、教員・学生が共同で制作する

統 括 : 須藤健氏(須藤工房)
事 務 : 工藤教務部長、近藤事務部長、北村職員
参加学生: 仏像彫刻専攻 23名


先生の描かれた完成図。いわばこれが設計図にあたります。これを念頭に入れて、木を切ったり削ったりしていくわけです。もちろんやり直しはききません。何といいますか・・・、まさに職人芸です。


だいたいにカットした木片に、鉛筆で、これまた、だいたいの下絵を描いていきます。工房には、今どきのCADソフトや3Dプリンタなど、影も形もありません。


台座や附属品などは、松の木で作られます。この木は、東日本大震災の被災地 岩手県陸前高田市の名勝「高田松原」の松の木です。


東日本大震災の津波によって 1本を残してすべて流された、岩手県陸前高田市の名勝「高田松原」の流木から、同じく京都伝統工芸大学校の学生たちが作成し、京都清水寺に奉納された大日如来像の残りの部分です。


かなり大きな制作物にも関わらず、繊細な作業が続きます。大雑把に見えて非常にデリケートな仕事であることがよく分かります。


彫刻刀やノミなど、使っている道具は学生たち所有のもので、砥ぎや手入れもすべて自分のものは自分で行います。特に、ケヤキのような堅い木は、きっちりと砥いでいなければ刃がたちません。


作業は、分業で行われます。学生たち各々の技量に応じて、振り分けられます。たとえば経験の浅い学生は、台座の飾り担当等々。


台座の花びらを一心に彫っておられます。こうした経験が、一人前の仏師になるための、ひと足ずつなのですね。


それにしても、皆さん本当に集中して作業しておられます。工房内にノミの音だけがカンカンと響きまして、とても厳かな雰囲気に包まれておりました。


この制作の様子は、随時、TASKのページでご報告させて頂きます。