「木造彫刻の保存修理と復元模造について~伝統的技術の継承を考える~」
11月18日(火)、2~4年生の必修科目「伝統工芸特論」を実施しました。
講師には、公益財団法人美術院の門脇豊様をお招きし、
「木造彫刻の保存修理と復元模造について~伝統的技術の継承を考える~」
というテーマでご講演いただきました。
門脇様は、文化財修復における理念のひとつである「現状維持修理」について、文化財の当初から遺る情報を、損失と劣化をできるだけ少なくして未来に伝えることとお話しされました。現代に生きる私たちは、誰も当初の姿を知りません。そして、経年劣化は避けられないものです。文化財が「ただ一つしかない存在」であることの尊さを強調されていました。
また、伝統工芸や文化財保護に携わることは、先人の経験と知識を次世代へ伝え、未来を見据える活動であるとの言葉もいただきました。
講演終了後には、文化財修復に使用される道具を間近で見学する機会もあり、TASK生は興味津々で質問が飛び交う、大変有意義な時間となりました。
門脇様、このたびは貴重なご講演をありがとうございました。